「大好きですから！」移住してはじめた淡路島でのビール作り
今回は、南あわじ市阿万地区の養殖場跡地の漁具倉庫を改修したブリューパブ「ツカレナオースブルワリー」を紹介します！
ツカレナオースブルワリーのコンセプトは「疲れた心に染み入る一杯を。」
瀬戸内海国立公園域内という山と海に囲まれたのどかな場所にあるマイクロブルワリーです。
生産者の須賀（すが）さんの出身は茨城県。元々は海外赴任のある関東の薬品メーカーに勤務していました。その後色々な事情が重なり、薬品メーカーを退職して奥さんの出身地である兵庫県丹波市へ移住。その後以前から気になっていたビール作りに挑戦するために「丹波路ブルワリー テラノ・サウス」に入社。修行していく中で、須賀（すが）さんの中で独立への想いが強くなっていきました。
「サラリーマンの頃から、ビールなどアルコール飲料に給料のほとんどが消えていくほど大好きで（笑）丹波市で２年間の修行後、色々な人のつながりで淡路島に移住して僕のクラフトビール作りははじまりました！」
淡路島とクラフトビール界が盛り上がってほしい！
国内のビール需要が低下していく中でスタートしたツカレナオースブルワリー。「ビール離れ」がすすむ現状の中でも、須賀さんは前を向いてビール作りに取り組んでいます。
「コロナ禍などでビール全体の市場は小さくなりましたが、クラフトビールだけに注目すると需要は上がってきているのでは？と個人的に感じています。うちのビールを飲んだ人の疲れがふっとび、クラフトビール業界が盛り上がってくれればイイなと感じています！」
終始、冗談をまじえながら談笑してくれた須賀さん。しかしブルワリーを切り盛りする中、予期しないトラブルなど苦労はたくさんあるといいます。
「銀行から借り入れをして、倉庫を改修、タンクなどを設備するまではスムーズだったのですが、一番の敵は「停電」でしたね。夜間の停電に気付かず、タンクにあるビールがすべて腐ってしまったことがありました。その時から停電に敏感になり、いつかの台風の日には、チラーの電源をいれるために暴風雨の中で醸造所に向かうと、山中の一本道なのに落石していたり、水が海のように溜まっていたりとたどり着くのもやっとでしたね。自然の脅威です。そんあことがあっても続けていけるのはビールが大好きだからですかね？（笑）」
サイズと幅広さがポイントのラインナップ
ツカレナオースブルワリーは、ピルスナーやヴァイツェンなどスタンダードなビールから淡路島の素材を使ったビールまで、ユーモアあふれるラインナップを取り揃えています。
「うちのビールは、500mlサイズで基本的に低アルコールなのでゴクゴクと飲んでいただけます！知人には「350ml缶の方が売れるんじゃない？」とよく言われます。まさにロスのことを考えても350mlが効率的なのですが、、、、僕がたくさん飲みたいので、僕みたいなビール好きの方のために500mlにこだわってます！あとアメリカだと500ml缶を「トールボーイ」って呼ぶんですよ！僕も背が高い方なんでなんかイイじゃんって思ってます（笑）」
福良だけにGOOD LUCKをあなたに！ふくラガー
- ふくラガー ABV：4.5% IBU：10
貴重な南あわじ市福良酸のお米を使用したアメリカンラガー。福良にちなんだ演技の良いネーミングと福良湾とお米の色をイメージしたデザイン。
味はまろやかだけでスッキリ飲みやすい。お米の旨味とモルトの旨味もしっかり感じられます。
淡路島を一周して飲むのがおすすめ！？AWAICHI
- AWAICHI ABV：3.5% IBU：36.0
淡路島内限定販売品！須賀さんが自身の足でアワイチ（淡路島一周）をしてレシピを考案。柑橘と薬草味を感じるセッションIPAで疲れた体にグビグビと癒しを与えてくれます！
アワイチ後、長距離移動後、遊び疲れた後に、おすすめです！
ビールが苦手な方にもOK！ツカレモーンサワー
- ツカレモーンサワー ABV：4.5% IBU：6
南あわじ市の平岡農園の淡路島産レモンを使ったビール。レモンの皮をたっぷりと使用いているので芳醇な香りが楽しめます。酸っぱいだけでなく、カラメルモルトという麦芽の中でも甘みが残りやすい麦芽を使い、ほんのり甘みも残る「サワーエール」という酸味のあるビールです。「サワーエールは、乳酸や酢酸を使っており、レモンの皮にはクエン酸がはいっているので「乳酸、酢酸、クエン酸、がんばるあなたにオツカレサン！」がこのビールのキャッチコピーです！さぁゴクゴク飲んで疲れをとりましょう！」須賀さんより。
楽しくおいしいクラフトビールをこれからも
「現在、淡路島産のびわの葉っぱやかぼちゃの企画外品を使ったビールの商品開発が進行中です！また今後はタンクを増やしたり、工場の増設をしていければなぁと考えています。その次の段階として日本国内で珍しい麦芽を作る工場も作ってみたいですね。国内で育てた小麦を麦芽にしてビールを作る。この工程が一貫してできればコストも抑えられるのになと感じています。これからのツカレナオースに期待していてください！」
ビール好きによるビール好きのための須賀さんのビール作りに今後も目が離せませんね！